老人性難聴予防、耳を鍛えて脳の活性化・難聴予防、脳で聴く

加齢により耳がだんだん聞こえなくなるのを完全に防ぐことは今のところ出来ないそうです。
しかしトレーニングにより聴力を最大限に引き出すことは可能。

■加齢による老人性難聴(ろうじんせいなんちょう)
加齢による老人性難聴とは、音が聞こえないのではなく、聞こえた音の判別がつきにくくなってしまうことです。
さらに老人性難聴は、聞こえる周波数帯も狭まってきます。
例えば8千ヘルツの高音域を聞こうとしたら、60代の人はおよそ60デシベルの音源が必要ですが、20代の人は10デシベルもあれば十分聞こえます。
年齢が高くなる程この傾向が強くなります。
そもそも老人性難聴は、耳介(じかい)から入った音が鼓膜(こまく)を通って蠣牛(かぎゅう)と呼ばれる箇所で電気信号へと変換される際、うまく変換されないまま脳幹(のうかん)→脳の中枢へと送られることで生ずると言われています。
つまり音に対する脳の反応!これこそが老人性難聴のカギになります。

■第2の耳「脳で聴く」
人間は2つの耳を持っていて、第1の耳は音を「聞く」になり、第2の耳は「聴く」になります。
この第2の耳というのは、脳の中にあり、脳で聴くということになります。
脳で聴くことが大事で、ただ単に耳で音を聞いているだけではあまり意味がありません。
第2の耳「脳で聴く」ことによって今ある聴力を最大限に引き出すということが可能になります。

■耳の健康を害する恐れのある生活習慣
騒音、喫煙、ストレス、睡眠不足、
血行不良につながる食生活、長時間のイヤホン・ヘッドホンの使用など

耳はとても影響を受けやすい敏感な器官なので、日常生活の中でも注意が必要です。

■第2の耳 脳の反応を良くするには?
聴覚だけではなく、聴覚を中心として他の感覚系、すなわち触覚・嗅覚・視覚などの感覚系も使って注意・集中して聴くことによって少しずつトレーニングされていきます。
家で音楽などを聞くときも意識を集中しながら「聴く」ということが大切です。
またその他の五感も働かせひと工夫すると効果的です。
例えば、料理好きな人なら料理をしながら嗅覚.触覚を使ったり、芸術に興味がある人ならば絵などを見ながら想像力を働かせ聴覚と視覚を合わせて脳に刺激を与えるなどすると効果的です。

■音源定位(おんげんていい)
どの方向から、どのくらいの音で、どのくらいの周波数がきこえているのかを、集中して聴くと脳の活性化につながります。

■携帯を使った耳トレーニング方法
背後で鳴る携帯ボタン音の位置を当てます
ポイントはリラックスしてゲーム感覚で行う
目を閉じて視覚の刺激をシャットアウトすると効果的です
意識して耳を研ぎ澄ますのが大事です

■耳の豆知識 耳アカには殺菌作用がある
耳アカの成分は酸性で細菌の繁殖を防ぐ効果があると言われています。
なので頻繁に耳掃除をして取ってしまうのは耳にとって逆効果。
また耳にダメージを与えてしまう取り方にも注意が必要です。


難聴に効くCDブック