枝豆とトウモロコシで夏バテ対策、熱体質と寒体質、カリウム、ロイシン

■漢方
漢方とは人の体質に合わせて生薬を処方し病気を治療するものです。
漢方では、人間の身体は大きく“熱体質”と“寒体質”の2つに分かれるとされています。

■“熱体質”と“寒体質”
熱体質とは身体の機能が過剰気味に活動している体質で、
寒体質とは身体の機能が弱く活発に働いていない体質のことです。
熱体質・寒体質その傾向が強くなればなるほど身体の状態は悪化し、夏バテを始めとした様々な病気を引き起こしやすくなります。
そのため漢方では同じ夏バテでも体質によって違う漢方薬を処方するそうです。

■熱体質・寒体質の見分け方
汗をかきやすい人は熱体質
汗をかきにくい人は寒体質

■熱体質はたまった熱を放出できないために夏バテになる
熱体質の人は、体に溜まった熱を放出しようと全身の代謝機能を高めようとします。
つまり身体は常に活動している状態となってしまうので、たとえ休めていたとしても疲れやすくなってしまいます。

■寒体質の人は身体が冷えやすく内臓機能が低下し夏バテになる
寒体質の人は身体が冷えやすいために内臓も冷え機能が低下しやすくなっています。
中でも小腸はその影響を受けやすく、消化酵素の分泌も低下して食欲不振になったり、下痢、便秘を引き起こしたりもします。

■体内の水分量が熱体質・寒体質を決めていた
体内の水分は、日に当たったり運動したりして上がった体温を下げる冷却水の働きがあります。
実は身体は水分量が少ないと上がった体温を下げにくく、逆に水分量が多過ぎると余っている水が熱をどんどん奪い体温を上げることが出来ません。
そのため熱体質の人は暑い所にいると体温を下げることが出来ず、寒体質の人は寒い所にいると身体がすぐに冷えてしまいます。
体内の水分量は取り込み量ではなく、汗や尿などで出ていく水分が大きく関係しています。
水分を出しやすい体質、出しにくい体質、この違いが夏バテの症状を左右しています。

■体内水分量の目安
男性は60%
女性は55%

■熱体質(ねつたいしつ)
体内の水分量が少なく熱を放出しにくい
睡眠不足におちいりやすい
疲れやすい

■寒体質(かんたいしつ)
体内の水分量が多く熱を逃がしやすい
夏カゼを引きやすい
夏太りしやすい

■カリウムが熱体質の夏バテ対策に効果的
熱体質の人は水分量が少ないために血液中の塩分濃度が高くなっています。
身体はその濃度を薄めようと細胞から水分を流し込みます。
その結果、多くなった血液中の水分を尿や汗として排泄してしまいまい夏バテが引き起こされやすくなります。
“カリウム”は余分な塩分を排出する働きがあるので、摂取すると細胞の水分が血管に流されることなく水分のバランスを保ってくれます。

■ロイシンが寒体質の夏バテ対策に効果的
ロイシンは身体が水分を溜め込むのを防ぐ働きがあります。
体内に水分が多い寒体質は血管と細胞の間で水の行き来を調節している“アルブミン”が減っています。
そのため血液中の水分が細胞へと染み込みタプタプ状態になっています。
ロイシンを摂ることによって肝臓で作られるアルブミンの量が増えるため血管のアルブミン量も増加します。
その結果、余分な水を溜め込むのを防いでくれます。

■夏バテ対策 カリウムを摂れる夏の食材“枝豆”
枝豆はカリウムが豊富で血中の塩分を減らし、細胞からの水分流出を防ぐ効果があります。
カリウム含有量(0.5g/100g)
ちなみに枝豆は蒸すとカリウムを溶かさずにすむのでより効果的に摂取できます。
枝豆

●その他の夏バテ対策カリウム含有食材
トマトスイカナス

■夏バテ対策 ロイシンを摂れる夏の食材“トウモロコシ”
トウモロコシはロイシンが豊富で、血中のアルブミンを増やし、細胞内に余分な水分が入るのを防ぐ効果があります。
ロイシン含有量(0.34/100g)
トウモロコシ

●その他の夏バテ対策ロイシン含有食材
ネギニンニクショウガ

■菊花茶で目の疲れ解消、リラックス効果
菊の花には香り成分が豊富に含まれ、自律神経に作用して副交感神経優位の状態にし、視神経の緊張を和らげ、疲れ目を解消してくれます。

■身欠きニシンで骨を強くする
身欠きニシンにはビタミンDとカルシウムが豊富に含まれています。
ビタミンDは体内へのカルシウムの吸収を助け、これを材料に骨を作るときにもかかせないビタミンです。
ビタミンDは脂溶性なので、油との調理で吸収率がアップします。